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非関税障壁という技適の本質

日本でやっと技適なしの海外製品が利用できるように…え?申請ありで使用後廃棄が条件で180日だけ?!なんじゃそりゃ!という技適とは何かについて

技適とは

一言で言えば世界とは違う日本独自の技術適合規格

海外で安全性や国際規格に順守して販売された製品であっても、国内に持ち込まれ、日本独自の技適を通っていない製品は、電源を入れるだけでも違法となるため、この審査を通過しなければいけないルール

日本で海外製品を使いたければ技適を通せばいいじゃないか!・・という簡単な話ではない事は徐々に後述していこう

技適は非関税障壁の抑止力として生まれた

関税については最近はよくニュースで耳にしたと思いますが、トランプ大統領が各国に経済制裁のカードとして実行した政治的貿易戦略

関税とは、国際貿易に置いて、自国の製品が、輸入製品に負けないように、輸入品の販売金額を上乗せさせて高くさせるという仕組みだが・・当然、国対国、世界レベルでの取引なので、無理な条件にすると、国際的に孤立したり、同盟国からも印象が悪くなったりと色々外交に弊害が起きます

だから各国から見ればアメリカファーストのナショナリズムを貫くトランプ大統領の印象は悪いです(笑)

しかし、非関税障壁とはこういった交渉カードとして発動するものではなく、海外に製品を売るというより、多国の製品が過度に入って来る輸入を抑制する防御として働く条件障壁です

そんな非関税障壁(非関税措置ともいいます)は、一言で言えば 嫌がらせです

輸入数量制限(市場に出回る数を減らす)
課徴金(追加料金・販売手数料)
煩雑な手続きや検査の要求(手間と時間を奪う)

要は、うちの国で輸入してもいいけど、多少条件をつけさせてもらいます!という独自ルールで、そのひとつが「技適」とあえていう理由について

かつて技適は国内企業を守るための盾だった

非関税障壁 技適

最初は国内企業を守る!という抑止力の盾として大いに機能してた時代もあったと思います。日本人にとって家電=メイドインジャパン!の考え方しかなかったのはそのためです

それほどに日本国内に海外製品が入ってくる事がほとんどなかったと言えるほど、技適による対貿易嫌がらせは戦略として成功していた訳ですが・・時代と手段が変わりました

Amazon(倉庫業)という抜け穴通販で国内流入が始まった

Amazonといえば、通販サイトという印象が強いですが、ショップではなく倉庫業(ストレージ)というスタンスです。つまり、海外倉庫から国内倉庫に移動する過程では、輸入でも輸出でもないただの荷物移動にすぎませんが、これで技適を通ってない製品も簡単に国内に運び込まれます

つまり、世界をまたぐ倉庫業スタイルの通販においては、テナントを持って商売をする必要性がなく、ネット上に窓口があり、倉庫から配達業者に依頼して商品を購入者の元へ運ぶだけ

この過程において、技適審査という海外からの輸入に対する非関税障壁はもう機能しなくなっている訳です

技適は国内企業を明確に法的に守る訳ではなく、ただの輸入に対する嫌がらせという抑止力程度だったため、「日本に製品を売れれば技適など関係ない!」という海外ビジネス勢にうまく流通ルートで回避されてしまった・・その結果どうなったか?

技適違反というルールだけが残っているため次のような不具合が出てきます

技適違反に悩まされる国内企業と購入者

技適はいらない

技適を通さない事で、検査コストが大幅にカットできるので、国内に持ち込んだ海外製品は国内企業よりも安く販売できるようになるだけでなく「国内で販売されているのだから審査を通過しているだろう。そうでなければ販売されないはず」・・と思っている購入者が痛い目を見る訳です

技適が通ってないものを売る事に対する罰則はありません

しかし、技適の審査を通過していない海外製品は国内で電源を入れても違法になる!という極端な法律があるため、本来は、その技適違反というルールに従った場合、お金を出して個人で購入したとしても電源すら入れてはいけないという事になります(無茶苦茶な話)

仮に、動作させるためには許可の申請をしなければいけない訳ですが・・

その許可申請の方法や費用、それにかかる時間などは、そのまま対国外向け非関税障壁の嫌がらせの仕組みに従う事になります

例えば、研究のためという名目で技適を申請した100台に対し、8~10台がランダムにサンプリング調査が行われ、それらが全て合格しないと許可は下りないという条件。また、許可がでない場合、まったく同じ申請を同じ費用を払って行わなければいけない上に・・その審査結果が出るまでも相当な時間がかかります

世界標準規格にあわせて生産してるのに、どうしてわざわざ日本の独自規格にあわせるために、無駄な検査費用を払わなければいけないんだ?ってなりますよね?

それを考えたら、技適って凄い抑止力だわ(((uдu*)ゥンゥン って思います

それが今は逆に、国内で技適審査を通ってない製品を研究目的で手に入れた企業や、技適あるなしも知らずに使用するために国内で購入したユーザーに対し求められる訳です

意味のない嫌がらせですよ?┐(´д`)┌ヤレヤレ たまったもんじゃない

本来は対貿易国に対して発動する抑止力の盾が、国内で海外製品を研究したいというイノベーションを邪魔しているという状況になっている訳で、これについては、すでに経団連などから、研究目的での使用を許可してくれ!と国に何度も打診されたようで、その資料もPDFで見れますが、まぁ企業側が打倒な陳情してます

その結果、やっと11/20日から、技適なしの製品でも申請後、180日に限り研究や使用を許可し最後は破棄するという謎ルールの元に許可されるようになったけど・・

どう思います?必要でしょうかね?

まとめ:技適ない方が将来へのメリットを感じる

最初に言った通り、海外の輸出ビジネスが国内に技適審査を通ってない製品を持ち込み、国内販売が普通に行われるようになった時点で、技適の非関税障壁としての役割は終わってます

そして、今残っている技適というのは、本来守るべき国内の企業や海外製品を利用してみたいというユーザーの足を引っ張る時代遅れのルールと言えます

もしかして・・内側から日本企業をボロボロにするための工作としてあえて残ってるのか?(意味深)

「この技適がなくなれば、海外製品が国内に入ってきて国内企業が倒されるぞ!(# ゚Д゚)ノだから抑止力として今後も必要だ!」という人も、いまだにいるかもしれませんが・・現状、国内企業って・・後は何が残ってるんだ?ってくらい、ぼっこぼこのフルボッコですよね

昔は電化製品と言えば、東芝、日立、京セラ、Panasonic、壊れやすいけど安かったアイワとか・・と早々たるメイドインジャパンメーカーがありましたが、今はどうでしょう(名前だけ残っててあとはほとんどが外資系企業)

もう、守るべき国内企業が焼け野原の状態だけど、そこから復活だ日本!(# ゚Д゚)ノと立ち上がるには、今現在の世界最新の技術を見て触って分析して謙虚に技術を学ぶ事で、若手ベンチャーやガレージ産業から新たな活路やアイデアが生まれてくるものなのだが・・

その道を断っていたのが 技適という嫌がらせ目的で作られた障壁

海外製品って安全性や機能性など、輸出向けでは国際基準に則って生産されているため、実は使用に関してユーザーがどうこうという問題は一切ない。あるのは、国内で使っちゃだめ!という法的な取り決めと概念だけ

つまり、この技適という機能してない障壁が消えれば、長い目でみれば日本の若いベンチャーたちが世界の最新の技術に触れて、分析して、考えて、日本独自の形式のものが生み出せるようになる。個人的にはこれが一番、最大に日本を復活させる起爆点になると思う

日本人という民族性において、あるものをより使いやすく、より便利に、より効率を上げる改良というスタンスが最も得意だと思う。例え先にお隣の国が構築したノウハウであっても、日本人がその技術を参考にして活かす時、それは決して同じ物を焼き増しすることはないと思う

今は企業が製品を売るための宣伝方法は、テレビやメディアを使う必要はなく、個人が情報発信をして世界にすぐに伝わるし、アイデアを形にするための資金もクラウドファンディングなど、個人一人ひとりからの支援で実現させる事もできるから、本当に良い物は良い!としてクオリティが世界中に伝わるだろう

そういう意味で国際競争力は企業のブランド力とは関係ない

その製品を生み出すためのイノベーションを阻害している技適という日本独自規格
そして、技適を通さずに作られた製品に電源を入れる事すら許さないという嫌がらせの元非関税障壁

一時的に、条件を限定して、研究する分には許可します とか技適という組織のメンツはどうでもいいから、このルール(技適)を根本から廃止にしてしまえば、若手のイノベーションは爆発すると思うけどね

ま、技適も政府のあま・・団体だし、その代行企業とか・・そういうアレなアレにメスを入れてくれる政治家いないかな(・ω・)ワクワク

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