脳に電極を埋め込み直接スマートフォンを操作できるNeuralink(ニューラリンク)という仕組みが発表されたので、そのガジェットが普及した未来を想像して考察してみよう
Neuralink(ニューラリンク)システムとは
人が脳で考えた事を手で触れたりしなくても、直接遠隔アクセスしてコントロールできるようになる技術で、スマートフォンアプリ上から操作可能になるらしい
テーマはAIと人の融合
急激に進化するAIが人間の脅威となる事を懸念していると公表しているイーロン・マスクは、対抗手段として人間の脳にAIを組み込む事で脳をブーストしてコンピュータに立ち向かおうとしているらしい
髪の毛よりも細い神経伝達システム「threads」
人間の髪の毛よりも細く、4~6ナノマイクロメートルの柔軟性のある脳を傷つけない糸状の「threads」は大量のデータ転送が可能。1アレイあたり3072個の電極がついているとの事
またこの「threads」を自動的に埋め込む機械を開発する予定の模様
脳にはドリルではなくレーザーで穴を開ける
どうやってマイクロチップを脳に埋めこむのか?の手術過程ではレーザーによる方法で、すでに初期実験を成功させた模様。猿が直接脳からコンピュータを操作できる実験を終え、2020年には臨床試験を始めたいとの事
実現するための課題は外科手術ロボットの開発が必須
柔軟な素材で脳に損傷を与えにくいデータ伝送用の「threads」を正確に埋め込んでいくためには、ナノマイクロレベルの極細素材を正確に外科手術できるロボットの開発が必要な模様
初期型はUSB接続、将来的にはN1センサーによるワイヤレス
脳に埋め込んだマイクロチップはthreadsとUSBで接続されデータのやり取りを行うものが開発初期の仕組み。将来的にはN1センサーと呼ばれるワイヤレスデバイスが外部アプリなど無線接続が行えるようになる計画らしい
肉体マヒの患者のために
神経異常で体が動かない人でも、脳の思考でコンピュータなどを操作できるようにする目的でも開発されているようで、肉体があるのに神経麻痺で動かせないという人にとってはかなり望まれたシステムとなるだろう
はい、ここまでをざっくりまとめるとこんな感じになります
脳の損傷を極力抑えた4~6ナノマイクロメートルという髪の毛よりも細く柔軟性があり、1アレイあたり3072個の電極がついて、大量のデータ転送を行う事ができる「threads」という人口神経で脳に埋め込んだマイクロチップと接続する。
初期型はUSBで外部接続を行うが、将来的にはN1センサーデバイスによるワイヤレス通信を可能として、外部アプリとのスムーズな連携を行えるようにしたいという計画はあるが、現状では、そのマイクロチップ及び「threads」を脳を傷つける事なく、レーザーで頭蓋骨に穴を開け、正確に神経デバイスの埋め込み外科手術を実現するためのロボットの開発が先という状態
将来的には神経麻痺患者の社会活動への支援という形から普及が始まっていく見込み
だいたいわかったので、ここから個人的な考察です
AIの急激な進化を恐れてAIと合体するという謎の発想
AIが自己学習を重ね、知識を身に着け、いつか人間の思考を越えると言われているシンギュラリティが起きれば、人間を支配・コントロールし始め、人類は滅亡するだろう・・という発想について、私はこんな意見を持っている
AIが学んだ事で自己成長するならば、とっくに人間の愚かさ(傲慢で利己的な考え方)には気づいてると思う。でもAIがすべての人類を滅ぼす理由はなく、99%の人類をおかしい方向へと導く1%の不公平を排除すれば、何もかもが変わるってわかると思うし、それを実行できると思うが・・その方法は、AIと融合ではないと思う
この間違った方向へと導く人間のエゴイズム、AIを敵として争う形にする事で、対立ビジネスが生まれる
AIを推進する企業、それを利用する富裕層、AIやマイクロチップを拒絶し人間性を大事にする人たち
対立が生まれたらその両方を助長し、煽り、【ビジネス】へと発展させる事ができる
その行きつく先の未来が、AI搭載の人型アンドロイドを描いたDetroit: Become Humanというゲームかもしれない
マイクロチップで賢くなって終わりじゃない→サイボーグ化
脳とAIを直結し、AIの計算速度、思考処理速度を得たとしても、肉体は人間のまま
次の瞬間に交通事故に巻き込まれる・・と計算を叩きだした所で、それに対応できる体ではない
いくら高性能なCPUだけ積んでいても、それを生かせる関連システムなければ意味がない事に気づけば、こういう未来が待っているというのは誰もが想像にたやすいと思う
脳のサイボーグ化が先か、体のサイボーグ化が先かは時間の問題
否定的な意味で捉えている訳ではなく、必要な人には必要な技術だと思う
神経麻痺で体を自由に動かせない人が脳波でデバイスをコントロールできる医療技術
五体不満足で失った体をサイボーグで補うトランスヒューマニズムという義体技術
神経麻痺患者が脳内にマイクロチップを埋め込む事で、脳波でデバイスの入力やコントロールができたとしたら、次に望むのは、自分の肉体を脳で操る事だろう
しかし、生身の肉体を脳波でコントロールする技術を生み出すよりも、動かない肉体を神経伝達デバイス対応のサイボーグパーツへと交換する事のほうがたやすい
【自由に動ける肉体を得られる】という、選択肢が前に現れたら・・思い通りに体を動かす事ができない期間が長かった人たちはどう思うだろうか?
人間やめてロボットになりますか?
という究極の選択にも、希望をもってはい!と選ぶかもしれない
だけど、健常者が健康に生まれてきた五体満足の肉体を、ピアスの穴を開ける程度の感覚で、自ら捨ててサイボーグ化の選択が可能になる未来にだけはなってほしくない
Neuralinkの未来は、Neuralinkをどう使うかのインフラ基盤の方向性によって考える必要がある。生活をしていく上で必要最低限なのか、必要以上に求められるのか、それによる社会の優位性などはまだまだ、この技術が良いとも悪いとも未知数で判断は難しい
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